REPORT
愛する日本のジュエリービジネスへ
次に、日本の宝飾用ダイヤモンドの年別輸入量(カラット)と輸入累計カラット数の推移(図2)である。日本の宝飾用ダイヤモンドの輸入累計カラット数は、1965年から2018年までの過去54年間で約9600万カラットとなる。重量に換算すると、約19.1トンという数字となる。
次のデータが日本の宝飾用ルビー・サファイア・エメラルドの年別輸入量(カラット)と輸入累計カラット数の推移(図3)である。日本の宝飾用ルビー・サファイア・エメラルドの輸入累計カラット数は、1988年から2018年までの過去31年間で約1億340万カラットとなる。重量に換算すると、約20.7トンとダイヤモンドを凌ぐカラット数と重量になる。(1988年以前の貿易統計ではルビー・サファイア・エメラルドでの集計なし)
上記で紹介した、日本の宝飾用ダイヤモンドとルビー・ サファイア・エメラルドを合計した輸入累計カラット数は、約1億9940万カラットとなり、重量にして39.8トンという膨大な数値となる。
まだまだ様々な課題は山積するが、これが世界に誇る日本のジュエリービジネスの実態の一端である。
『私感』日本のMAN(COMPANY) OF JEWELRY BUSINESS
この巻頭言の執筆を進めながら、これまでの日本のジュエリービジネスを振り返ってみた。走馬灯のようにいくつもの企業、経営者、出来事が浮かんでは消え、ふと『日本の MAN (COMPANY)OF JEWELRY BUSINESS を選ぶとすれば』という思念が頭をもたげた。日本のジュエリービジネスには、規模の大小、業態を問わず、評価の高い企業が数多く存在し、存在した。それらの中から、日本の MAN(COMPANY) OF JEWELRY BUSINESS を選ぶとなると、これはまた難問中の難問である。読者をはじめ業界の皆様からの顰蹙を覚悟して、JEWELRIST 創刊25周年を記念する今回のレポートに当たり、あくまでも私感として敢えて選ばせていただいた。まず、選ぶにあたって以下を重要な選定条件とした。
1. 独自のビジネス視点・理論
2. 比類なき企業実績
3. ジュエリービジネスの発展・隆盛に大きく寄与
4. 新たなマーケット・事業領域を開拓・拡大
5. 強力なリーダーシップ
上記の条件から幾つもの企業・経営者をエントリーして、その中から私なりの視点で、昭和と平成から一人ずつ、日本のジュエリービジネスの寵児ともいえる2社の経営者(創業者)を選ばせて頂いた。